仏教信仰の山
弊社の所在地・栗東市の南部にそびえる金勝山は、花崗岩主体の山塊で、(竜王山・鶏冠山 など)山肌には巨大な風化残留礫が至る所に露出し、険しくも見応えのある山景が広がる。
また、機械的風化作用によって花崗岩がマサ化し、歴史的に何度も大量の土砂が流下しており、その結果、天井川となった草津川が流れ出ている。
花崗岩マグマの接触鉱床として、隣接する田上山からマンガンやペグマタイト鉱物が産出している等、周辺にも地質的な影響を与えてきた山である。
平安時代の仏教文化の一翼を担っていた金勝寺(こんしょうじ)や平安時代に作られたといわれる狛坂磨崖仏(こまさかまがいぶつ)などがあり、これらの史跡をたどるハイキングコースが整備されている。
オランダ堰堤
田上山の草津川上流にある、明治22年に施工された淀川水源地田上砂防施設群の一つ。
この田上山は、奈良時代の昔から、神社仏閣建設のための材木が切り出し続けられたため、ハゲ山となり明治に至るまで大洪水が度々繰り返されてきた。
この治水のために、オランダから砂防工事の技師ヨハニス・デ・レイケを招き、その指導の下造られた堰堤。
花崗岩の切り石を積み上げた、鎧型堰堤で、堤長32m、高さ7m。産業遺産三百選。
夏は家族連れが賑わう水遊び場でもある。
ハイキングコースには、重ね岩・耳岩・天狗岩など、花崗岩の奇岩が多くみられる。
高さ約6mの大きな花崗岩の磨崖面に、狛坂磨崖仏が掘られている。
麓の栗東歴史資料館にレプリカがあり、迫力のある大きさである。