News/Pickup
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伊吹山 滋賀県米原市
日本百名山・標高1377m。古事記や日本書紀にも登場し、近江の戦国大名 京極氏 浅井氏が山城を築いた、歴史ある滋賀県最高峰で、石灰岩地質特有のカルスト地形を観察する地質巡検を実施しました。
伊吹山の年間平均気温は北海道の稚内と同じくらいということで寒かったらどうしようかと思っていたが、山頂駐車場で下りると、心地よい涼しさ。歩き始めると少し汗ばむ。日差しが暑い。
山頂駐車場の標高は1260m。ここから山頂まで標高差100m程度を歩いて登ることになる。
西遊歩道コースの登り始め付近、このコースは少なくとも半分以上はこのように石灰岩の砕石が敷き詰められており、歩きやすくなっている。白い歩道と新緑の高山植生のコントラストが美しい。
眼下の景色も、スキー場跡や、つづら折れの登山道、緑の中に点在する白い石灰岩など変化に富んでおり壮観だった。
山頂までの西遊歩道では、フズリナ等の微小な化石もみられた。
東遊歩道に降りると、石灰岩が林立し、小規模なドリーネ(石灰岩台地の地表に生ずるすりばち状のくぼ地)が点在していた。
往復で約2.5km。二時間程度で駐車場まで戻ってきました。
山頂レストラン・スカイテラスで、伊吹そばを堪能(そば発祥の地といわれているらしい)。
昼食後、下山し、麓の関ケ原町にある関ヶ原鍾乳洞へ。
洞内の気温は年中約15℃に保たれ、涼しく心地良い。通路はきれいに舗装され、とても歩きやすい。
暗闇の中、林立する石筍がライトアップされ神秘的な雰囲気。出口までは30分程度。
湧水にはニジマスが泳いでいる。
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佐目の風穴 滋賀県犬上群多賀町
河内の風穴はテレビなどでも紹介され、近年、観光客も多いが、こちらの佐目の風穴はマイナーでほとんど
整備されていません。
犬山川上流左岸の断崖に開いた洞窟であり、別名「佐目のこうもり穴」とも呼ばれる洞窟。総延長256m
国道306号沿いの高室登山道駐車場に車を停め、案内に沿って沢に降りると、風穴の立て看板。
しかしそこから先が分からない!手入れされた植林で見通しはきくが、洞窟らしきものは見当たらない・・・
所々、杉の木に巻いてある意味ありげなピンクのリボンを頼りに探す(現場で測量杭を探すのに似ている)
すると、石灰岩の岩壁の下部にぽっかりと開いている。
入口すぐが最も狭く、その先は広い空間。大気の流れは感じず、足元はコウモリのフンで黒くなっていました。
河内の風穴のような照明はなく、温度計だけが設置してある。
多賀町内は石灰岩の地質が広く分布するため、小規模で多層構造をもつ洞窟が点在している。最大のものは河内の風穴だが、それに次ぐ規模である。
風穴散策の後は、滋賀鉱産株式会社が管理されている多賀鉱山。
方解石脈が観察できるはずだったが、立ち入り禁止区域のため近寄れず。
付近の川原で二枚貝の化石を発見。
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須佐ホルンフェルス 山口県萩市
須佐湾にそびえる大規模海食崖
萩での調査のため山口県に出張した際、現場の合間に有名な須佐ホルンフェルスを見学しよう!と須佐湾まで足を伸ばしました。
駐車場に車を停め、海岸までの細い歩道を行くと、開けた眼前に、日本地質百選に選ばれた、何とも雄大で幾何学的な断崖絶壁!
モザイク模様が美しい。須佐層群(中新世:砂岩泥岩互層)が、高山はんれい岩の貫入に伴う接触変成作用を受け、
ホルンフェルス化したもの。黒い部分が泥岩、白い部分が砂岩ですね。ホルンフェルス=角のような岩石?普段、山中の露頭で見かけるホルンフェルスは尖ってるものが多いが、ここはスパッと切ったケーキの断面のようです。
岩の断崖の高さは約12メートルから15メートル。
砂岩と泥岩が見事な白黒ストライプを描いており、国指定名勝及び天然記念物「須佐湾」を代表する景勝地となっている。
見学当日はあいにくの強風・強雨で大荒れ。平日でもあり観光客などは我々だけ。足元は、波に削られツルツルになった岩盤が濡れて非常に滑りやすい!ヘルメットを着用していてよかった・・・ご安全に!
岸壁付近は手すりなどもないので、海が荒れていると少し怖い。夕方だったので、本当なら夕日に照らされた壮大な大断崖が見られるはずだったので残念。
波しぶきに洗われる巡検でした。
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桜島・長崎鼻 鹿児島県鹿児島市・指宿市
大河ドラマ「西郷どん」の聖地!
鹿児島へ社員旅行。せっかくなので地質巡検。大河ドラマ「西郷どん」で盛り上がっています。
最終回は感動しました。大谷亮平もモチロンだけど、瑛太の大久保利通が良かったなあ~
鹿児島市の市街地に近接する世界有数の活火山。日本地質百選。今回は桜島上陸はできなかったので、それはまた次の機会に。
姶良カルデラの南縁に位置し、1万3000年前に成長を始めたと推定される。
有史後の噴火は、大規模なもので、天平宝字噴火(764年)、文明噴火(1471~1476年)、
安永噴火(1779年)、大正噴火(1914年)、昭和噴火(1945年)などが知られている。
基本近代化の礎となった産業遺跡を含む広大な日本庭園・仙巌園と、雄大な桜島の組み合わせはまさに絶景!
シラス台地や たんたど石(凝灰岩)の石垣など、NHK・ブラタモリでも紹介された地質を巡りました。
しろくまアイスとぢゃんぼ餅を賞味!
池田湖 長崎鼻 開聞岳
薩摩半島南東部の指宿市に点在する、阿多カルデラの火山活動に伴う火山地形を見学。
池田湖=カルデラ 長崎鼻=指宿カルデラの外輪山 開聞岳=盾状火山 鰻池=マール
長崎鼻から開聞岳をのぞむ。
円錐形の美しい山容がはっきり見える。
天候に恵まれ、沖合の黒島や竹島も見られました。
指宿市の白水館で、名物・砂風呂と、
薩摩の芋焼酎、黒豚、地鶏、きびなご、あくまき
など鹿児島名物をいただきました。